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地域の食品だからこそできる提案をしたい。こだわり食品を追求し幅広い提案を行う商社。

目利きの視点

地域の食品だからこそできる提案をしたい。こだわり食品を追求し幅広い提案を行う商社。


株式会社エイチアンドイー 長谷川様・大森様
今回のバイヤーインタビューは、主に健康食品や化粧品などをお取扱いされている商社、株式会社エイチアンドイーの長谷川様・大森様に、地域食品についてお話を伺いました。
精力的に地域食品を集め、健康食品販売会社や外食業界を得意先として販売を展開されているお二人は、地域食品メーカー様の商品に対してどのようなお考えをお持ちなのか、また地域食品メーカー様ならではの良い点と課題とはどのようなものなのか?
とても参考になるお話を伺う事ができましたので、是非最後まで読んでいただければと思います。

「株式会社エイチアンドイー」について




── 御社について教えてください

長谷川(以下敬称略):

弊社は本社が大阪にあります。現在の代表が立ち上げまして、業務内容としては、「食品の卸」を中心として「サプリメント」、あと「化粧品関連」事業を行っています。
食品に関して言うと外食業界への食品原料の卸、サプリメントに関しては美容、エステサロンです。お客様のご要望に合わせたOEM商品を製造致します。創設して約25年になります。


── 「食品」の主な事業内容はどのようなものになりますか?


長谷川:

大阪本社は、外食産業、大手レストランの食品の具材、百貨店の弁当の具材などを卸しています。
関東支店は私と大森の2人で健康食品専門・販売店などに食品の卸をしております。販促品や、ギフト商品といったモノです。本社と関東支店は、少し販路は違います。


── 健康食品業界がお得意先様だということですが、主なお得意先様についてお教えいただけますでしょうか。


長谷川:

お得意先に関しては約80社程、お取引させて頂いております。
得意先様によっては数百店舗おもちの得意先様もいれば個人商店のような得意先様もございます。


── 御社の強みはどのようなところでしょうか?


長谷川:

弊社の強みは、「レスポンスの速さ」です。また「取扱商品の多さ」と「特価商品」の提案です。


── やはり「速さ」というものは求められるのでしょうか?


長谷川:

得意先様のご希望やお問い合わせ、お探しの商品をいかに早く対応できるか、速さは求められますね。弊社の独自の商品があるなら良いのですが、ライバル商社もございますので。メーカー様よりご提案いただいた商品は翌日には得意先様に提案しております。


── 「特価商品」というのはどのようなものになりますか?


長谷川:

はい、例えば各メーカーさんが持っている賞味期限が切れそうな商品、見切り品があります。賞味が少し短い商品に関しては大手スーパーや百貨店より返品要請があり、まだ食べられる商品であっても返品されたり過剰在庫の場合はメーカー様も破棄せざるを得ない場合がございます。そういった商品は、価格と残りの賞味期限など、ご相談のうえ、弊社の販路にて取り扱いさせて頂いております。


── 販促品は、どのような扱いになるのでしょうか?


長谷川:

得意先様の販売商品(サプリ・化粧品・雑貨を含む)をご購入いただいたお客様へのプレゼントや来場者へのプレゼント品としての扱いです。
弊社の商品で販売量が多い商品は「無添加」「減塩」「オーガニック」など、健康寄りの商品は得意先様も購入していただいております。




今、探している商品




─ それでは、いまご担当されている「業務」についてお話を伺いたいと思います。


長谷川:

メーカー様よりご提案いただいた商品(食品・サプリ・雑貨など)を日頃からお問合せやご要望をいただいている得意先様へ商品提案、販売を行なっています。


大森:

私は営業にも出ますが、仕入先さんとの折衝を含め、受注・発注・デリバリーの見積作成など、幅広く担当しています。


長谷川:

少人数ですので、一人にかかる業務量がどうしても多くなりますが、得意先様やお客様の喜んでいただけるお声を聞くとやりがいがあります。

── それでは、今探している商品としては、どのようなものがありますでしょうか?


長谷川:

「珍しい商品」「新しい商品」「ご当地商品」「無添加商品」や「こだわり商品」です。例えば無添加の商品の場合、賞味期限がとても短くなり取り扱いが難しくなります。防腐剤を入れることで賞味期限を長くすることができるのですが、無添加の商品でなくなります。これもまた、取り扱いしづらい商品になってしまいます。バランスが必要です。


── なるほど。こだわりの中でも条件に合ったものが欲しい、という事なんですね。


長谷川:

通常、弊社の販路は「常温商品」の方が、うごくのですが、弊社が最近、力を入れているのが「冷凍食品」です。業務スーパーなど市場規模も大きくなっておりますので。そういった商品も、もっと増やしていきたいと思っています。
あとは「産直」ですね。エンドユーザーのお客様に直送出来るものです。例えば新鮮な果物や魚介類とか、ギフトやおみやげ品のカテゴリーに入ってくるのですが需要が伸びてくるとおもいますので。コロナ禍の際も問合せが多かったですし。


“その地域に無いものを売る”ということ


── 生鮮食品系などもお取り扱いされているのですね。


長谷川:

はい。扱っています。「みかん」「とうもろこし」「さつまいも」「やまいも」「玉ネギ」「ジャガイモ」「パイナップル」など。天候や、収穫量に左右されるので、あまり取り扱いはしなかったのですが、「みかん」なんかは、北海道の得意先様ではかなりご注文は頂きました。柑橘商品は北海道の流通は少ないのと「みかん」は愛媛県産か和歌山県産で美味しいというイメージやブランドもありますし。


大森:

早い時期とか本当に動きが良かったですね。いわゆる食わせの時期と言うんですかね。


長谷川:

「リンゴ」だったら青森にはあるので物理的に近い北海道にも多く出荷されております。みかんは北海道など寒い地域でも需要があるにもかかわらず、販売量は本州ほどではありません。ご注文頂いた得意先様も本当に喜んで頂けました。特に「みかん」は新鮮かどうかすぐ判るじゃないですか。見て、触って、食べてその場で新鮮か、そうでないか。甘いかそうでないかもすぐその場で食べる事も出来ますし。


大森:

もしかするとメーカー様の方が、みかんに限らず、他の商品でも「この地域には出てないよ」といった情報は詳しいかも知れないので、教えて頂ければと思います。


今後は「地場のものを」「健康に」という方向へ




── 今後探していく商品はどのようなものをお考えですか?


大森:

いままで、「価格がお手頃」「大容量」「美味しい」でしたが、「こだわりの商品」、「健康よりの商品」「ご当地商品」その土地にいかないと食べられなかった商品でしょうか。
また、ご高齢の方でも簡単に料理が出来る食品や、電子レンジで温めてすぐに食べれる商品がいいと思います。


長谷川:

現在、大森が力を入れて探しているのは、女性ならではの目線で「スイーツ」とか「その場ですぐ食べれるもの」。解凍したらすぐ食べられる商品です。例えば“さつまいもの冷凍商品”など結構注文を頂きますし、あと解凍してすぐ食べれる“大福”のご注文も増えております。お菓子、お土産品の和菓子とか、かりんとうなど非常に良く売れております。


── そういった商材をいつも「買い手のお悩み」(弊社Webサイトの問合せ機能)に投稿していただいていますね。ありがとうございます。


☆買い手のお悩みページ(弊社Webサイト内) https://buyers-kitchen.com/con...


大森:

私としては、これからは「和スイーツ」のラインナップを作っていきたいと思っています。


長谷川:

これからはより、“健康”(というキーワード)は必須だと思います。


メーカー様にお取り組み頂きたいこと


── 数多くの仕入れ先、メーカー様と商談をされていますが、お取引の中で、より商談効率を良くしたり、成約率を高めるために何が必要だと思われますか?


長谷川:

メーカー様には希望ですけども、サンプルの商品を事前に弊社に送っていただくと助かります。試食も兼ねて食べてみないと、やはり書類だけでは伝わらないこともございますので。現在のお取引先のメーカー様にも、弊社得意先様用にサンプルをお願いすることもございます。得意先様によって採用される商品も違いますので、10社ぐらいには絞り込んでサンプルはお送りしております。


大森:

我々の得意先の購買部門担当者に、「サンプル必要」という方が多いため、サンプルは必須項目となっています。やはり食品なので食べてみて「美味しい」が一番なんですね。


長谷川:

似たような商品があって、価格も同等、こちらの商社はサンプルがあるとなった時に、競合他社よりは有利になると思います。採用確率も高くなります。


大森:

ただ「サンプル」はコストとか手間もかかってしまうので、もちろんご協力頂ける範囲というのは理解しておりますのでご相談ください。


── サンプルは食品においては重要ですね。ほかにメーカー様の対応としては、どのようなものがあれば良いと思われますか?


長谷川:

はい。メーカー様には迅速なご対応をお願いしたいです。提案書・見積書・画像などを提出するスピード感ですね。見積りがなかなか届かず、弊社の得意先に提案できず流れてしまった事例もございます。


大森:

あとは、バイヤーによっては、画像が必要だったり、JANコードであったり、最低限の企画書・提案書みたいな物が無いと厳しい面があると思います。その先のお客様にもやっぱり提案する時にどんな商品なの?ということが分からないので。


長谷川:

メーカー様の「商品の強み」「長所」というのを熱意をもってご説明・商談頂けると、私たちとしても、得意先様へのアプローチやアピールもより懸命になれますので。


今後のエイチアンドイー様


── 最後に、今後、御社の取り組みたい事や、お二人が新たにこのような商品を扱っていきたい、などありましたらお話しいただけますか?


長谷川:

弊社は、食品だけにこだわっているわけではないので、より“健康に特化している商品”を得意先様だけでなく、関わる皆様に喜んでもらえるご提案ができたら良いと思っております。
御社(日庄MS)様にお願いしたいのは“バイヤーズキッチン”を運営されているので「こういう面白いものがあるのですが、どうですか?」といった提案や質問などがありましたら、どんどん提案して頂きたいです。原料などでも良いですし、何かがきっかけで新しい販路や商品が出来る可能性もあります。


大森:

食品会社がよく化粧品も作っていたりするじゃないですか?弊社は化粧品もやっているので、もしそういう物があれば、ご紹介いただけると我々としても大変助かります。


── エイチアンドイー様ならではのカタチかも知れませんね。


長谷川:

そうですね。“小回りが利く対応”というところも。地方は地方の強みというものがあると思うんです。事業規模が大き過ぎると出来ない事も不便な事もいっぱいありますし。
地方だからこそ出来る、もっと地方色を出してもらって「我々の商品は一番です」「こんな事もできます」そんな商品や提案いただければ、我々もメーカー様と一緒に協力して拡販に努められると思います。



 

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