全国特産品ファイル
令和7年10月に「おいしい山形・食材王国みやぎ 新商品アワード2025」が開催されました。本アワードは、宮城県・山形県の食品メーカーを対象に、新たな販路拡大の支援や商品の魅力向上を目的として設けられた表彰制度です。 宮城・山形合同商談会実行委員会が主催する「おいしい山形・食材王国みやぎ ビジネス商談会」の一環として実施され、今回の開催で5回目を迎えました。 令和6年10月以降に販売開始、または令和8年2月までに販売予定の新商品・リニューアル商品31品がエントリー。商談会に参加したバイヤーが投票を行い、味やパッケージ、価格などの観点から総合的に優れた商品が選ばれました。前編の本記事では、新商品アワードを受賞した9商品のうち、次の5つをご紹介します。
<宮城県企業>
● 株式会社パリンカ「フェリーチェ生パスタ 仙台牛ボロネーゼ」
● 有限会社片倉商店「宮城県産『金華うに®️雪幻』」
● 株式会社菅野食品「HACHI監修 ご飯にのせる仙台味噌バターハンバーグ」
<山形県企業>
● 酒田米菓株式会社「オランダせんべい 酒田のラーメン風味」
● まるい食品株式会社「干し芋 極」
※この記事は6分で読めます
株式会社パリンカが開発した「フェリーチェ生パスタ 仙台牛ボロネーゼ」は、電子レンジで加熱するだけで食べられる冷凍生パスタです。
同社は宮城県でイタリアンレストランなどの飲食店を3店舗経営しており、令和4年にはレトルトパスタソース「-みやぎパスタ紀行- 仙台牛ボロネーゼ」 で新商品アワードを受賞しています。今回の商品はそのパスタソースを改良し、さらに同じく令和4年にアワードを受賞した宮城県の老舗製麺業者、株式会社菅野食品の協力を得て誕生しました。
仙台牛を100%使用したボロネーゼソースは、専門店の味をそのまま再現。菅野食品が開発した小麦の香り豊かな生パスタは、宮城県産小麦「夏黄金」とイタリア産デュラムセモリナをブレンドしています。
取締役の小関暁子さんに開発の苦労について尋ねると、「冷凍商品として、電子レンジで加熱して食べる際のパスタの噛み心地にこだわりました。パスタのゆで時間と塩加減は微調整を重ね、電子レンジ調理でもご満足いただける味わいを追求しています」と教えていただきました。
漁獲から加工、提供までを一貫して行う「水産業の6次化」に取り組む有限会社片倉商店が開発した「宮城県産『金華うに®️雪幻』」は、自社ダイバーが水揚げした宮城県女川産の良質な天然うにを100%使用した商品です。
品質管理担当の梅澤裕幸さんは「生うにに近い仕上がりを実現することに苦労しました」と振り返りました。「7年越しの研究と試作で到達した“生うに級”の食感と旨味です。一般的な冷凍うにの多くは、解凍すると身が溶けてしまいます。そこで、あらゆる生産工程を見直し、試作と検食の繰り返しを何度も何度も行いました。」
苦労の末に完成した本商品は、同社の従業員が生うにと食べ比べても違いがわからないほどの仕上がりだそうです。祝い事や記念日の贈り物、自分へのごほうびとして、贅沢なうにの味わいを堪能できる一品です。
先ほど老舗製麺業者として紹介した株式会社菅野食品は、「HACHI監修 ご飯にのせる仙台味噌バターハンバーグ」を開発しました。
本商品は、宮城県の人気ハンバーグレストラン「レストランHACHI」とのコラボレーションにより誕生した一品です。同店の人気メニューである「仙台味噌バターハンバーグ」の味わいを、ご飯のお供として家庭でも手軽に楽しめるよう商品化しました。
温かいご飯の上にのせると、仙台味噌とバター、にんにくが合わさった芳醇な香りが広がります。思わずご飯が進んでしまう、濃厚な味わいが特長です。
「HACHIさんの名前をお借りする以上、プレッシャーもありました」と、担当者は振り返ります。「『仙台味噌バターハンバーグ』というメニューを気に入っていらっしゃるお客様の期待を裏切らないために、お店の味を再現することにこだわりました。このメニューを食べたことがない方も本商品をきっかけに、HACHIさんのお店に足を運んでいただけたら嬉しいです」
米菓の製造販売を中心に事業を展開する酒田米菓株式会社は、「オランダせんべい 酒田のラーメン風味」を開発しました。「オランダせんべい」は東北のソウルフードともいわれる薄焼きせんべいで、同社を代表するロングセラー商品です。
本商品を開発するきっかけとなったのは、山形県酒田市のラーメン店主有志で結成された「酒田のラーメンを考える会」とのコラボレーションでした。地元で親しまれているラーメンのおいしさを、オランダせんべいで表現するため、スープの出汁に使われる煮干しをせんべいの生地に練り込んでいます。
「オランダせんべいの軽やかな食感を保ちながら、煮干しのコクを感じられるよう、原材料の絶妙な配合を追求しました。また、酒田のラーメンの味を感じていただくために、味付けにもこだわっています。試行錯誤を繰り返し、1年半もの時間をかけて商品を完成させました」と、企画部広報担当の今井花南さんは商品開発の苦労を語っています。
まるい食品株式会社が開発したのは、山形県産のさつまいもを使用した「干し芋 極(きわみ)」です。同社は主にこんにゃく・豆腐製品の製造販売を手がける企業ですが、地域の農産物を活かした乾燥商品づくりに挑戦したいと考えたのが、開発のきっかけとなりました。
山形県内には、大規模な乾燥施設がなかったことから、補助事業を活用し、工場に乾燥機を導入しました。あわせて、一定の温度と湿度を保つ専用施設も設置。その施設で地元の農家さんが丹精込めて生産したさつまいもをじっくり熟成させることで、素材本来の甘みを最大限に引き出しています。こうした工程を経て作られる本商品は、しっとりとしたやわらかさと上品な甘みが特長です。
「乾燥施設を活用し、今後は干し芋だけでなく、庄内柿など地域の特産物の乾燥商品化にも取り組みたいと考えています。地域のおいしい素材を活かした商品を開発し、庄内を全国にアピールして地域に貢献できたら嬉しいですね」と、営業部の伊藤新子さんは今後の展望を語りました。
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今回は、新商品アワードを受賞した9商品のうち5つを取り上げました。
残る4商品は「バイヤー注目の逸品は?『おいしい山形・食材王国みやぎ 新商品アワード2025』受賞商品を紹介|後編」(3月2日公開予定)でご紹介します。
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