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次世代へ伝えたい——画期的製法が生んだ生命力あふれる自然食品

想いのバトン

次世代へ伝えたい——画期的製法が生んだ生命力あふれる自然食品

有限会社千年前の食品舎の猪股舎長は、創業以来一貫して食品添加物を使用しない自然食品にこだわり、製造および卸売をされています。バイヤーズキッチンでは、有限会社自然館が販売を担当し、「だし&栄養スープ」「古代食くろご」「古代のカシス」の3商品を展開しています。

今回は猪股舎長に、千年前の食品舎の事業概要、およびそれぞれの商品が持つ特長や魅力についてお話を伺いました。

化学を使わないこだわりの製法で素材をまるごと食べる。 「だし&栄養スープ」で実現した「一物全体食」

―「千年前の食品舎」の設立の経緯や、事業内容について教えていただけますか?

千年前の食品舎は、化学処理と食品添加物を一切使わない自然食品の製造と卸売を行っています。

私はもともと、食品とはまったく異なる仕事に携わっていました。創作人形の作家をしていたときもあったんですよ。しかし、娘のアトピー性皮膚炎を治療する方法を探し求めるなかで、野生種の「黒い食品」に出会ったことが転機となりました。

黒い食品との出会いで、素材が持つ栄養以前の生命力の強さに気付かされました。これは栄養成分として数値化できない見えない力です。その素材の力を丸ごと余すところなく詰め込んだ、「だし&栄養スープ」「古代食くろご」「古代のカシス」といった一物全体食品の考え方を後世に残したいと思ったのが、会社を設立した理由です。

社名の「千年前の食品舎」は、千年以上食べ続けられて安全が証明された食品を扱うというイメージで名付けました。一方、戦後の石油系添加物の助けを借りた食品の歴史は僅か数十年です。現在進行形で私たちの身体で人体実験中というのが偽らざるところです。

有限会社千年前の食品舎の猪股舎長。オンラインでインタビューさせていただきました。
有限会社千年前の食品舎の猪股舎長。オンラインでインタビューさせていただきました。

―バイヤーズキッチンに登録している「だし&栄養スープ」の一番の特徴は「ペプチドリップ製法」だと思うのですが、詳しく教えていただけますか?

「だし&栄養スープ」には、カタクチイワシやカツオが、頭から尾びれまで丸ごと入っています。昆布や原木栽培椎茸、無臭ニンニクも捨てている部分はありません。これは「一物全体食」の考え方を大切にしているからです。(無臭ニンニクの葉や茎や根も廃棄せず畑に漉き込み次世代の養分にしています)

一物全体食とは、通常食べる可食部分だけでなく、捨ててしまう部分まで食べることで陰と陽のバランスを整え、健康を維持しようという考え方です。

とはいえ、「一物全体食」を実現するのは簡単ではありません。塩酸などの化学薬品を使えば魚の骨まで溶かせますが、開発者は「人が口にするものに化学薬品を使いたくない」との想いから、自然製法に強くこだわりました。その結果、製法の着想を得るまでに40年もの歳月を要したそうです。

開発のヒントになったのが、外海(そとうみ)での釣りでした。深海魚を釣り上げた際に魚の目玉や内臓が飛び出す現象を目の当たりにして気圧の変化を利用する方法を思いついたのです。こうして、気圧の変化を何度も繰り返すことで食材を液状化する「ペプチドリップ製法」が誕生しました。しかも気圧を下げたことで60℃の沸点を実現しタンパク質の熱変性を克服することができたのです。

「ペプチドリップ製法」で溶かした食材が、そのまま「だし&栄養スープ」の原料になるのですか?

この状態ではまだ不十分です。分子をさらに小さくするために、溶かした食材を透析膜に似た「限外ろ過膜」に通します。
「限外ろ過膜」は、「だし&栄養スープ」の開発者がNASAと1年がかりで交渉し、やっと手に入れたと聞いています。アメリカで「限外ろ過膜」を手に入れた開発者は、うれしさのあまり、その筒状の膜を抱いたまま飛行機に乗って帰国したそうです。

ペプチドリップ製法で溶かしたカタクチイワシやカツオを「限外ろ過膜」に通すと、成分が低分子のペプチドに変わります。
そこにキャッサバと呼ばれる芋のでんぷんに付着させて粉末状にしたものが、「だし&栄養スープ」です。

キャッサバの名前には聞きなじみがないかもしれませんが、人類の主食のひとつとして一万年以上も食べ続けられている食材なんですよ。
しかも、枝を荒れ地に刺すだけで水も肥料も農薬も不要でどんどん成長するような生命力も持っています。

食品添加物を一切使わないこだわりの原料たち
食品添加物を一切使わないこだわりの原料たち

―「だし&栄養スープ」のおすすめの食べ方や活用方法を教えてください。

「だし&栄養スープ」には塩が入っていません。そのため、お湯に溶かして塩を少し加えると、うまみが引き立ってよりおいしくなります。

「だし&栄養スープ」は微粉末なので、食材にまぶしたり振りかけたりしても使えます。おすすめは、肉にまぶして使う方法です。
ステーキ用の肉の表裏にだし&栄養スープをまぶして、最低10分以上置いてから焼いてください。肉の分解が進みイノシン酸が増えてまるで熟成肉のような、うまみたっぷりの味わいになりますよ。

板前さんのなかには、だし&栄養スープで昆布締めを作る方もいます。
魚の身が硬くならず、色もそのままに、おいしく仕上がるそうですよ。
さらに、野菜炒めや和え物など、和洋中華を問わずさまざまな料理に活用できます。

だし&栄養スープ
だし&栄養スープ

▼だし&栄養スープ(500g入り/1ヶ月分)の商品情報はコチラ

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▼とにかく美味しいだしスープ。一物全体食でかつ栄養豊富なので赤ちゃんからお年寄りまでお飲みいただけます

だし&栄養スープ(500g入り/1ヶ月分)

●「だし&栄養スープ」は主原料となる魚(イワシ・カツオ)を世界で初めて気象学を応用した加熱と圧力だけの無化学製法で丸ごと骨まで溶かした後、圧力で分離された異物を除き特殊な浸透膜繊維でろ過することでタンパク質が「ペプチド化」されて病弱な方でも吸収が良く、飲む点滴と言われています。                                        ●ペプチドとはタンパク質が分解されアミノ酸が10個程度結合している状態のもので、アミノ酸単体よりも栄養価が高く吸収も早いためお子様の成長はもちろん、骨粗鬆症予防や疲労回復にも適しています。   ●30年間アレルギーの事故報告がゼロ。 「だし&栄養スープ」は人体で消化された状態の低分子ペプチドですの で、過去30年間アレルギーの事故の報告はございません。安全性や栄養価について根拠がしっかりありますので、赤ちゃんからお年寄りのお食事まで安心して提供頂く事が可能です。 【お召し上がり方】 ●栄養スープとしては大さじ山盛り1杯をカップ1杯のお湯で溶いて、一日に2~3回お飲み下さい。適量の天然塩や薬味(乾燥ワカメ、梅干、ネギなど)を加えると美味しくいただけます。 ●お料理のだしとして使用する(汁物、煮物、炒め物、和え物など) ●お料理の途中で降りかける(野菜炒め、チャーハン、シチューなど)

利益と幸福の両立で、未来へつなぐ自然の恵み

―「古代食くろご」はどのような商品ですか?

「古代食くろご」は、黒米・黒大豆・黒ごま・黒松の実・黒カシスの5種類の黒い食材を使った粉末状の食品です。これは中国の思想である「陰陽五行説」をヒントに開発されました。陰陽五行説では、腎を強くするためには黒色の食べ物がよいとされています。腎とは腎臓を意味するだけでなく、生命力の象徴でもあります。もちろん低分子にペプチド化されています。

「古代食くろご」もペプチドリップ製法で作っているので、素材が丸ごと含まれているのが特長です。もともとは中国の黒五専用工場で製造していましたが、黒五専用工場の事業の承継が危ぶまれ、供給が絶たれるかもしれない危機感から日本で黒色穀物のペプチド化の実験を重ね国産化を模索していました。幸いなことに日本にはペプチドリップ製法の予備の設備がありました。本来は数億円もする「だし&栄養スープ」を作るための設備だったのですが、黒米や黒大豆の液状化が出来るように試作しては設備の改良の繰り返しで2年がかりでペプチド化に成功しました。

時を同じくして中国の工場が火災に見舞われ製造設備も在庫も全焼してしまうトラブルが起きました。幸いというか危機一髪で国産化が間に合ってお取引先様にもご迷惑を掛けずに済んだ後日談があります。

―「古代食くろご」のおいしい活用方法を教えてください。

「古代食くろご」は、お湯に溶かすだけでおいしく飲めます。特定保健用食品のフラクトオリゴ糖が入っているためほんのり甘く、和風ココアのような味わいが楽しめます。

また、ペースト状にしてパンに塗るのもおすすめです。おはぎのようにおにぎりにまぶしたり、和え物に使ったりする方もいらっしゃいます。パンや菓子原料としてお使いいただきますとしっとりとした味わいの生地ができます。

古代食くろご
古代食くろご

▼古代食くろごの商品情報はコチラ

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▼毎朝1杯の黒食材「黒汁」で生命力をアップ

古代食くろご

くろごの名称は、陰陽五行説の〔五〕と腎に対応する色の〔黒〕に由来しており、腎を強化する食品です。くろごは品種改良されていない農産物であり、野生種の機能性を持った粉末食品です。ハイテク食品ではありません。カプセルや錠剤でなく食の快楽を満たす、甘く美味しい飲み物です。白湯に溶かして飲むか調理素材として摂りいれます。五種類全て腎に対応する野生種の黒色食品、黒米・黒大豆・黒胡麻・黒松の実・黒加倫(カシス)により構成されています。「古代食くろご」は人に依る不自然な生命操作を経ていない希少な『野生種の生命情報』を私たちの体に摂り入れることを目指しています。 「古代食くろご」の製造には『口に入れるものには決して添加物や化学溶剤などの化学的手法を使ってはいけない』との思いが込められています。 【くろご】の名称の由来は陰陽五行説における「黒五」の仮名表示です。 黒い五種類を組み合わせることで、野生種の備えた生命力をさらに増強しています。 栄養的に黒大豆には植物でありながら肉と同じリジンが多いのですが、必須アミノ酸のメチオニンとシスチンが少なく、逆に黒米には黒大豆に多いリジンが少なく黒大豆に少ないメチオニンとシスチンが多く含まれます。 黒い五つの組み合わせは足らないところを補い合う補完関係にあり、味覚的にも植物性の必須アミノ酸のすべてを美味しく頂くことができます。 食べ物の命を尊重し食料廃棄を防ぐ自然な方法を模索する中で素材を丸ごと活かしきり一物全体食を実現した方法が生まれました。 それが『気象学』を応用したペプチドリップ製法で《気圧の差》を活用し水中で暴瀑現象を起こして穀物や果実を実だけでなく、種も皮も丸ごと粉砕液状化するものです。 野生種の黒い穀物が固体から液体となったものを超微細な限外濾過膜を使い濾過(ろか)をすることで吸収されやすいペプチドにすることに成功しました。

―次に「古代のカシス」について教えてください。こちらの商品に使われている原材料は、一般的なカシスと違うものなのですか?

カシスは、ブラックカラントや黒房スグリとも呼ばれる、黒色の小さくて丸い果物です。「古代のカシス」には、中国の長白山脈で育つ野生種のカシスを丸ごと7倍濃縮しています。人の手の入らない秘境ゆえ3万年以上、原種の生命力を保ち種(しゅ)の再生を繰り返してきています。栄養以前の生命力に満ちた果実です。

野生種のカシスの特長は、栽培種に比べポリフェノールを豊富に含んでいることです。カシスが育つのは、冬は−35℃、夏は30℃を超える寒暖差が激しい場所。ポリフェノールは植物が自分自身を守るために作り出す物質なので、過酷な環境で育った野生種のカシスは、機能性に優れたポリフェノール含有量が非常に高くなります。

酸味が強いことも野生種のカシスの特長です。一般的なカシスは、酸味を抑え糖度をあげて甘くなるように品種改良されています。一方で、野生種のカシスは秘境で育ち品種改良もされていません。本来の酸味と生命力がそのまま残されています。

そのため、古代のカシスはpH2.4と酸性度が高く、防腐剤を加えなくても長期保存が可能です。ただし、気温が高い場所で保存すると、古代のカシスの鮮やかな色やおいしさが損なわれることがあるので、冷蔵や冷凍での保存を推奨しています。

カシスの実
カシスの実

―「古代のカシス」のおすすめの飲み方を教えてください。

古代のカシスはそのままでもおいしく飲めますが、はちみつを混ぜてもいいですね。お酒が好きな方なら、焼酎に加えるのもおすすめです。カシスリカーになります。

古代のカシス
古代のカシス

▼古代のカシスの商品情報はコチラ

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▼野生種のカシスにはポリフェノールが豊富に含まれています。7倍濃縮のカシスで元気はつらつ

古代のカシス

古代のカシスの発祥はシベリアのバイカル湖周辺から中国東北部の長白山脈とみられる秘境に、ほぼ野生のまま群生しています。ここはかつての活火山で、火山爆発の繰り返しで灰が積もり、火山特有の微粒元素や分析できないような成分も含まれた土壌です。 さらに冬場は-35℃、夏場は30℃を超え、約60℃以上の寒暖差など過酷な自然環境でポリフェノールを作り出します。 カシスは仏名を『カシス』、英名『ブラックカラント』と呼ばれ、学術名では『ユキノシタ科・黒房スグリ』と言う熟すと黒くなり、甘酸っぱいブルーベリーや葡萄のような濃い紫色の小さな実をつけます。野生種のカシスの全ての成分を失わないように皮も種も丸ごと粉砕し、圧搾機にかけ真空ろ過し香りも封じ込めて出来上がったのが濃縮液です。濃縮した『カシス』は食物繊維に富み、各種アミノ酸、ビタミンB群やC、クエン酸、タンニンなどの成分を含みスーパーワクチンとも呼ばれています。ビタミンやミネラルが豊富なことに加え、カシスアントシアニン(ポリフェノールの一種)には、ブルーベリーを凌ぐ目のサポート成分やめぐりアップ成分が含まれており、特に赤ワインの15倍も含まれるレスベラトロールには、長寿スイッチを入れることが期待できるといわれ素早く働きかけつつ、持続しやすいのが特長です濃縮した『カシス』は、食物繊維に富み、各種アミノ酸、ビタミンB群やC、クエン酸、タンニンなどの成分を含み、スーパーワクチンとも呼ばれています。 ビタミンやミネラルが豊富なことに加え、カシスアントシアニン(ポリフェノールの一種)には、ブルーベリーを凌ぐ目のサポート成分として目の不調をはじめ、体内の血のめぐりを良くして疲れにも働きかけます。

―猪股舎長の今後の目標や展望を教えてください。

「だし&栄養スープ」や「古代食くろご」「古代のカシス」といった一物全体食品を後世に残したいと考えています。そのためには利に走らず適正利潤を頂ける製品であり続けることが大切です。利益がなければ会社は存続できず、どんなに優れた商品でも後世に残すことができません。これは適正利潤を頂けない製品は世の中に必要とされていないということになります。

もうひとつ大切にしているのが、高田郁さんの歴史経済小説『あきない世傳 金と銀』から引用させて頂きますが「買(こ)うての幸(さいわ)い、売っての幸せ」という考え方です。買った人が幸せになり、売った人も幸せになるような商品でないといけないと考えています。

商品を購入された方には「おいしい」と好評で、リピーターもたくさんいらっしゃいます。「一物全体食」は私たちの遺伝子が拒絶しないのでおいしいんですよ。口にしたものがおいしいと、自然と幸せな気持ちになりますよね。

「継続のための適正利潤を頂ける製品であり続けること」と「買うての幸い、売っての幸せ」このふたつの考え方をベースに、一物全体食品を子や孫の時代に残したいと頑張っています。

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